怒りは二次感情 〜親の為の感情基礎知識〜
怒りは二次感情
~親の為の感情知識~
二次感情?二次?
そうです。二次というからには、一次もあります。
実は、「怒り」は、いきなり生まれません。
先に別の感情がわき、
それらの感情が変身して
「怒りレッド」になります。
例えば、
・子供に「バカ!」と、言われた。
・人に意見を押し付けられた。
・子供が言う事を聞かない。
これらの場合に、あなたは怒りがわきますか?
これらの怒り。
元々、怒りとして生まれてくる感情ではありません。
怒りがわく前に、実は先に別の感情があるんです。
【感情の動きの例】
●子供に「バカ!」と言われた。
↓
自分をバカにされた「悲しい」
子供の為にいろいろ頑張っているのに、
その今までを否定された
「傷つく」「戸惑い」「混乱」
↓
それらの感情がごちゃ混ぜになり、
「怒り」という感情に合体変身します。
怒りは「気づき」と「エネルギー」を与えてくれます。
「とにかく今の状況はNG!」という気づき、
&
「なんとかせねば」というパワー
↓
「誰がバカや!!!」(←脅し)
「バカじゃない!!」(←なかった事にしたい)
●子供に何回言っても帰らない
↓
自分の言う事を聞いてくれない「戸惑い」
↓
自分を大事に思っていない?「悲しみ」「無力感」
↓
こんなに大事に育てている自分を
ないがしろにされた。
自分を大事なら言う事をきくはずだ。
なめられていないか。
親として、大丈夫なのか。
「混乱」「不安」
↓
この状況はNGだ!「怒り」
↓
「いい加減にしなさい!何回言ったらわかるの!」
(↑怒鳴ることで、存在を見せつけたい、
力づくで言う事をきかせたい)
例の2つには、
認知(受け取り方)の偏りもありますね。
簡単に言うと、勝手な思い込みです。
例えば、
・「バカ!」「嫌い!」と子供が言うのは、
「親の子育てや人格を否定したいから言っているか」
って言うと、大抵そうではないですよね。
子供は言葉を学んでいる途中です。
言葉が見つからず、知っている単語を出すだけの
時もあります。
これは大人でもそうですよね。混乱している時、
夫婦喧嘩の時に、思ってもない事を言ってしまう等
・「そろそろ帰ろっか?」に、返事をしたのに、
片付けを始めないのは、
無視ではない可能性も高いです。
返事はしたが、目の前のオモチャに気をとられた
帰る=片付けるという流れをまだ
知らない、覚えきれていない。
そろそろって、いつ?など
”大事な相手の言う事は絶対きく”も、
勝手な決めつけです。
そういう風に受け取る人、
自分を追い詰める思い込みの少ない人は、
子供の言動に、感情を振り回されにくいです。
怒りは二次感情なので、
一次感情(例えば「悲しい」「無力感」)だけ感じ、
二次感情に変化しない人もいます。
もし怒りを感じたら、それは悪い事ではありません。
できてない人間というわけでもありません。
「私は怒りを感じたんだな」と認めてあげましょう。
そして、
怒りを感じた(二次感情だ)と気づいたら、
自分の一次感情まで戻って、
そこにフォーカスしてみましょう。
「自分は何に対して、どんな感情を抱いた?」